ラノベ 感想

読んだラノベの感想をまとめていきます。前にアメブロで書いてたりもしていましたので一部記事はそのコピペになります。また容赦なくネタバレしていくのでご了承ください

異世界拷問姫5巻感想(二週目)

 個人的に一番大好きな5巻です!!!  読み直してて思ったのはこれは今までの拷問姫とは違い冒険録だなって感じでした。

 目指すは世界の果ての氷の大地!!  まさしくそれは王道ファンタジーの冒険録でしかもドラゴンまで出てきます!  最初のうちは結構コミカルに進んでいき読み直しとしてはこんなほのぼのだったかーって感じにさせられました。ただこれが最後のほのぼのとしたシーンだと分かってるとジーンと来るものがあります。そして櫂人君が両腕を組んでスーと氷の大地を滑るシーンで、それに対してみんなが好き勝手コメントするんですが実はこれがエリザベートと最後の冗談の言い合いなんですよね。  もう誰がそうだと分かるでしょうか?  そう考えるとこんなワンシーンが重くのしかかってくるのです。

 そしてまぁハチャメチャと色々なことが起こりますがその後に『墓守』ってキャラが出てくるんです。

 あれ、『墓守』って可愛くね??  最初は特になんとも思わなかったのですが読み直すとこんなに可愛いキャラがいたのかーって感じでしたね。あと半悪魔化させられたイザベラと戦うイベントがあるのですが一周目では、さらっと読めていたものの二周目では『う、辛……』って感じでした。ただここでの櫂人君が少しカッコよくてここまでみんな葛藤してたか! って感じになってちょっと新鮮味がありました。

 ただやはりここら辺になると常に殺伐としてて、またキャラも成長しきってるため『あー尊い』って思うことは殆ど無いので個人的には二周目も一周目もあんまり変わらないかなって感じでした。

 ただ最後の櫂人君がエリザベートに言う『俺は世界が滅ぶより、お前がいなくなる方が嫌だ!』はもうこの一言だけで櫂人君がエリザベートをどう思っているのかがよく分かる言葉でほんとに好きです。考えてみたら櫂人君は二巻以降は常にエリザベートのために動いていたわけなんですよね。ここら辺の絡みが今までの櫂人君とエリザベートの積み上げてきたものがよく描かれていてほんとに好きです。もう大好きです。 そしてそれに対してのエリザベートの回答

――飲み込むも吐き出すも、貴様次第。 だがな、出来れば生きよ、カイト。

――ソレで、世界を救え。貴様にはそれが可能な強さと無駄な根性がある。

――お前は世界一馬鹿で――余の自慢の愚鈍な従者だ。

 分かります??  これが最初で最後のエリザベートが櫂人君に頼るシーンなんですよ??  もうほんとに尊いというかなんというか……

 そして櫂人が親指を立てて二人で悪い顔で笑い会うのは子供が悪戯を企むかのようでほんとに無邪気で凄く可愛らしいけど、どこか寂しげな感じがするんですよね。もう二人のその関係が大好きです。

 そんな感じで櫂人君はエリザベートの力を引き継ぎ、世界を……いいえ、エリザベートを救うために狂王となるわけです。

 そして私はその狂王櫂人君が大大大大好きなんですよね。狂王櫂人君はいつもの櫂人君と違って自分に全てがかかってる責任感からか俺様系になるんですけどそれがめちゃくちゃカッコイイんですよ!!

 その櫂人君の『今だけは俺が王だ。盲目的に、俺に従え』ってセリフがもうほんとにカッコイイ!これは二周目だろうが三週目だろうが間違いなく最高に盛り上がるシーンで私が一番異世界拷問姫という作品の中で大好きです。

 一周目はただカッコイイだけですが二周目になると櫂人君の覚悟や絶対に助けるって意志を感じられる言葉でほんとに良き良きの良きですよ!

 そんなカッコ良く締められる5巻。  読み直し全体の感想としては全員に予想以上の試練がのしかかっていて、櫂人君が異世界で得たものが全て活かされる回だと思いました。  櫂人君が初めて得たものを必死に守ろうとして、その結果、狂王になるのは実に無邪気で狂っていてほんとにかっこよかったです!  最初、5巻を読んだ時は『狂王櫂人君かっけーーーー』だったんですけど二周目だと櫂人君とエリザベートの関係を振り返った上で読んでるので狂王になる過程がより分かってさらにかっこいいと思えました。やっぱり私の一番好きな巻は5巻でした。